「理系出身の私が、法律翻訳の勉強をしています」 ミシャク近藤典子さん

ミシャク近藤典子さん

理系出身の私が今、法律翻訳の勉強をしているというのは考えてみると自分でも不思議な気がします。

そもそも私が翻訳の勉強を始めようと決めたのは、結婚してアメリカに引っ越してからでした。小さな町に住み、いざ就職活動を始めましたが、企業自体もほとんど無く、また日本語ができるからと言って重宝もされないような土地だったので、就職活動は無残なものでした。また、夫の転勤で引っ越すことがとても多く、このような環境の中で私には何ができるのだろうと悶々と考えた時期もありました。既に自分の大学時代の専攻分野から離れてしまっていた私は、それに戻ることも出来ず、本当に自分には何もないことに気づき、唖然としたこともありました。しかし、くよくよしても何も始まらないので、自分に何が出来るのか、この自分の置かれた状況の中ではどのような職業が適しているのかを模索した結果、翻訳にたどりつきました。

今まで翻訳を勉強をした事が無かったので、しっかり学べること、また、せっかく勉強するにはただの習い事で終わることだけは避けたかったので、学位が取れることを条件に学校を探し、本校にたどりつきました。特に、オンラインでの勉強ということで、引越しが非常に多い私にはぴったりでした。また、専門が細かく分かれていることも魅力でした。しかし、どの専攻を選ぶかが自分の中でなかなか決まりませんでした。今までの私の職歴からいくと、理系。ただ、私は日本で弁護士の秘書をやっていたこともあったので、法律というのがなんとなく頭の中にあり、また法律の翻訳やパラリーガルなら専門性も高いので、卒業後も仕事にきちんとつながるのではないかと考えてもいました。弁護士の秘書をしていた時の仕事内容は完全に秘書業務だけで、法律に関わることはありませんでしたが、法律のことが分かれば秘書としてももっとボスを援助することができるのに、と思ったことは何度もありましたので、その記憶が沸きあがってきました。しかし、自分に出来るのだろうか、勉強についていけるのだろうかという不安の方が大きかったのです。

そうやって専攻を悩んでいた私は、思い切って学校に相談することにしました。その時に石田先生とお話することができ、先生の「大丈夫ですよ」というお言葉に励まされて、私はインターナショナルパラリーガルを専攻することに決めました。今ではこの専攻に決めて本当に良かったと思っています。

実際、勉強を始めてみて最初は不安でしたが、やっていくうちにとても楽しんでいる自分に気づきました。特に、翻訳をする際に模範の翻訳例を始めに読み、その後に自分で翻訳をするという方法は、法律翻訳が初心者の私でも大変わかりやすく、これが最初から自分で訳しなさいという勉強方法だったらすぐに挫折していたと思います。今は法律についてもっと知りたいという欲望もあり、将来、アメリカの大学で法律を学んでみたい、とも考えています。

卒業後は、在宅で翻訳の仕事をするのもいいし、日本人のバイリンガルパラリーガルが欲しいという法律事務所があるのなら、そこで働くのもいいな、とその時の状況に応じて考えていこうと思っています。

【ミシャク近藤典子さん】
大学で建築を学び、ゼネコンに就職し4年間勤務。その後、1年間アメリカにて語学留学を行う。留学後は、証券会社で証券アナリストのアシスタント業務、銀行で顧問弁護士の秘書を行う。アメリカ在住。