Master of Science in Translation (MST)について

既成概念からの脱却、翻訳を科学に

翻訳というと未だにプロの翻訳者に弟子入りして、見よう見まねで技術を盗む…。
そこまで極端ではないにしても徒弟制的な職業であり、教育方法も非科学的だという固定概念が今もってあります。もちろんこのレベルでは「翻訳は科学だ」とは到底言えません。
翻訳教育を1974年に開始したバベルは、創立以来、翻訳教育に、そして翻訳実務そのものにシステムを導入するという研究と実験を続けてきました。

news0511-4つまり一定のルールに即し学べば誰もが高度な翻訳技術習得が可能で、かつ上達し、翻訳品質においても個人の資質や勘に頼らないで、継続的に高品質が維持できるシステム、さらに翻訳品質を客観的に評価するシステム―「科学としての翻訳」を追及してきました。
そしてその成果が翻訳実務、教育に明確に取り入れられてきました。

翻訳の生産、学習効率と効果を最大限に高めるさまざまなシステム開発:翻訳文法、プレインランゲージ、翻訳の品質を保証する5つのCompetence(ランゲージ・カルチュラル・プロフェッショナル・IT・マネジリアル)等をベースとした教育メッソドがその例です。
そしてそれらの根本には、科学的な翻訳技術とその取得者が、これからのグローバルビジネスコミュニケーションを支える技術であり、人材であるという考えがあります。

これらの理念の実践と継続的な研究の中心的な機関としてアメリカ、ハワイ州にBABEL UNIVERSITY Professional School of Translationを開校しました。そして2002年にはアクレディテーション(品質保証)も取得しました。

news0511-2本学はその名の通りプロフェッショナルスクール、インターネットによる世界初の翻訳技術・グローバル・ビジネス・コミュニケーションのプロフェッショナルを養成する専門職大学院です。

そして本学修了者に授与されるのがMST Master of Science in Translationです。
「翻訳修士学位」の名称としてMA(Master of Arts)ではなくMS(Master of Science)を採用したのは翻訳を狭義のArtsからScienceへ転換しようという建学以来の考えに基づくものです。

翻訳ビジネスの修士号MSTは翻訳ビジネスのMBAです。
MBAがビジネスエグゼキュティブの登竜門であるように、MSTはグローバル・ビジネス・コミュニケーションならびにそれを支える新しい翻訳ビジネスのプロフェッショナルの登竜門です。

4つのMST

バベル翻訳大学院(USA)には現在、4つの専攻があります。
・文芸翻訳専攻
・金融・IR翻訳専攻
・特許・技術・医薬翻訳専攻
・法律翻訳専攻

それぞれのジャンルでの翻訳技術プロフェッショナルの養成と時代の要請に常にこたえる翻訳技術の研究が目的です。

各専攻で授与される「翻訳修士学位」は以下のとおりです
・ Master of Science in Literary Translation
・ Master of Science in Finance and IR Translation
・ Master of Science in Patent Technical and Medical Translation
・ Master of Science in International Paralegal

これからのMST:多言語ビジネスコミュニケーションに対応する技術の開発

グローバルコミュニケーションの中心言語は、もちろん英語ですが、非英語圏の国々がグローバル・ビジネスに積極的に参入してきています。将来の世界経済をリードするといわれているBRICs4カ国のうちインド以外は非英語圏の国(ブラジル・ロシア・中国)です。そのほかにもアジア諸国の参入などグローバル・ビジネスは、まさに『バベルの塔』以降の多言語時代になってきているのです。
この現状を見れば、将来のグローバル・ビジネス・コミュニケーションを担うプロフェッショナルには日・英の2言語ではなくそのほかにたとえば中国語マスターするなど、トライリンガル・ビジネスコミュニケーターとしてのスキルが求められるであろうことは明らかです。
本学はこれら進化するグローバル・ビジネス・コミュニケーションに対応し、その研究と実務に即した技術開発を行っています。

また、同時に、言語的制約から「世界からの孤立」が危惧されている日本は、更なる技術や文化の発信が重要となってきています。
本学は発信する日本のためのコミュニケーション技術においてもさらなる研究を続けています。

このように科学的翻訳技術の世界は、ビジネスの世界に対応し、進化しています。そして、本学は世界的視野に立って、これらの進化に貢献していきます。