「人生は、大いなる何かに導かれている」

「人生は、大いなる何かに導かれている」

米国翻訳専門職大学院(USA)副学長 堀田都茂樹

今回は、社外の方で、これまで私の人生に最も大きな影響を与えていただいている田坂広志氏の最新の著書『すべては導かれている―逆境を越え、人生を拓く五つの覚悟』(小学館)をご紹介しましょう。

これまでのお付き合いは20年くらい(本を通じてのお付き合いは30年近く)でしょうか。そもそもの出会いは私のつまらないミスがきっかけでした。私は(株)バベルの専務取締役として、1990年代、当時のほとんどの企業が目指していた、グローバル、そして、インターネットをキーワードに世界にどう打って出ようかと考えていた時期です。

当時から書店にいくたびに田坂氏の新刊を探している自分がいました。あるとき、田坂氏が主宰されていたシンクタンク(ソフィアバンクー私は上智出身なのでこの名称も縁を感じていました)の業務内容を見ていた時、インターネットで配信している情報番組を見かけ、これは!!と思い、社員にこれを研究しようとメールを送ったのですが(送ったつもりでした)、それがなんと凡ミスで田坂氏本人に届いてしまったのです。

ところが、田坂氏が待っていたというばかりに、堀田さん、お話をしましょう、という返答でした。そこから田坂先生(ここからは私は田坂氏の主宰する田坂塾の塾生ですので先生と言わせていただきます)のご著書を英訳するというお付き合いが始まりました。

先生の本(この後紹介します「Invisible Capitalism」もそのうちの一冊ですが)を英訳して世界に!というのが私の役割でした。そして、今、取り掛かっているのが『風のたより』(Zen Winds: 50 Stories of Zen Wisdom)という書籍で、来年の4月に、田坂先生がニューヨークのジャパンソサエティで「Invisible Capitalism」というタイトルの講演を行う際に配布されるそうです。

その田坂先生が刊行された今回のご著書は‘人生は、大いなる何かに導かれている’という趣旨の著書です。

今回、この著書を紹介させていただこうと考えましたのは、この本をPRしようとの意図ではありません。この本を拝見していて、この本が私のこれまでの人生を整理していただき、背中を押していただいたように感じたからであり、この本こそ私が知己を得た多くの方に読んでほしいと考えたからです。

田坂先生はこう語ります。

 34年前、生死の境の大病が与えられたとき、
 小生は、絶望の淵において、一筋の光を得ました。
 そして、逆境に正対する覚悟を掴むことができました。

 すると、その覚悟を定めたときから、
 不思議なほど生命力が湧き上がり、
 その病を越えることができました。

 そして、それだけでなく、
 なぜか、直観力や洞察力が鋭くなり、
 運気を引き寄せるようになりました。

 また、さらに、人生において、
 コンステレーション(布置)を感じるようになり、
 シンクロニシティ(共時性)と呼ばれるものが
 起こるようになりました。

 本書においては、小生の人生において起こった
 その不思議な体験の数々を、初めて公に語りました。

 では、34年前、小生は、
 いかなる覚悟を定めたのか。

 それが、「すべては導かれている」という覚悟を軸とする
 「五つの覚悟」です、と。

以下が先生の言われる五つの覚悟です。(各覚悟の次の行のコメントは私が加えたものです)

第一の覚悟 自分の人生は、大いなる何かに導かれている
      出会いの大切さ、縁(Destined Encounter)の大切さを説いています。

第二の覚悟 人生で起こること、すべて、深い意味がある
      人生で起こったことをどう解釈するかの大切さ、すべてが成長の機会と説きます。

第三の覚悟 人生における問題、すべて、自分に原因がある
      すべてを引き受ける大切さ、その魂の強さを語ります。

第四の覚悟 大いなる何かが、自分をそだてようとしている
      逆境は必ず乗り越えられる、成長していけると説きます。
      また、そこでの使命の大切さを説きます。 
     
第五の覚悟 逆境を越える叡智は、すべて、与えられる
      その5つの叡智とは
      ・直観―すべてを天に委ねる、全託の思いで祈るとき、静寂、無心のなかで得られる。
      ・予感―未来の記憶。
      ・コンステレーションー布置(心理学用語)、星座、無関係なことがらに物語性、関係性を感じ取る。
      ・シンクロニシティー共時性現象、以心伝心。
      ・運気ー偶然と見える出来事のなかに「大切な意味」、「自分を導く声」を感じ取る力。

そして、先生は続けます。
『負の想念を持つと叡智は出ない。もたないためには、すべては導かれていると覚悟をすること。それは、すべてを肯定することだから。』

『それが、いかなる逆境であっても、すべては導かれているという覚悟を定めるならば、その瞬間から、我々の心の奥深くから、不思議な力と叡智が、湧きあがります。我々の人生において、不思議なことが、起こり始めます。』

田坂先生は言います。『本書においては、小生の人生において起こったその不思議な体験の数々を、初めて公に語りました。』

私も、本書に出てくる体験談をいくつかは直接聞かせていただきましたが、田坂先生の‘ぶれない仕事ぶり’の秘密は何なのかをかねがね探りたいと思っていた一人として読者の皆さんにご紹介させていただきました。

『安易な神秘主義に流されることなく、あくまでも理性的な視点から、』と本人も言っておられるように、深く納得し、こころ揺さぶられる一冊でした。

私もこの本で言われるような様々な体験してきた一人として、私自身の体験をご紹介する機会があればとそっと思います。

田坂広志略歴
原子力工学博士、日本総合研究所設立に参画、多摩大学大学院教授、ダボス会議を主催する世界経済フォーラムGlobal Agenda Councilのメンバー、TEDメンバー、2011年東日本大震災と福島原発事故に伴い内閣官房参与に就任、現在、21世紀の変革リーダーへの成長をめざす場「田坂塾」を開塾、全国から3,800人を超える経営者やリーダーが集まる。
著書は国内外で80冊余り。

The Professional Translator 第188号 ALUMNI編集室より

以上

 

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