Grit: The Power of Passion and Perseverance

「アジアでの日本の役割、貢献は‘翻訳’から」

米国翻訳専門職大学院(USA)副学長 堀田都茂樹

 ペンシルバニア大学の心理学教授、アンジェラ・リー・ダックワース氏の著書「Grit: The Power of Passion and Perseverance」は2016年にベストセラーとなり、彼女がTEDでこれについてスピーチした際の動画はすでに900万回以上再生されたと言います。
http://www.ted.com/talks/angela_lee_duckworth_grit_the_power_of_passion_and_perseverance

 アンジェラ・リー・ダックワース氏は27歳のとき、経営コンサルティングの仕事を辞め、教師になり、ニューヨーク市内の公立学校で、7th gradeの子供たちに数学を教えていました。その後、教育現場を離れ、大学院で心理学を学び、心理学者になりました。

 彼女の心理学者としての研究は、様々な環境において難しい課題に挑戦する大人や子供たちを研究することでした。

 「成功のために必要な究極の能力は?」と問われて「才能だ」と答える人も多いでしょう。しかしダックワースさんが行った米国陸軍士官学校やグリーンベレーとの共同研究によれば、才能と成果は必ずしも結びつかないことがわかったと言います。

 米軍陸軍士官学校で行われる7週間にも及ぶ厳しい基礎訓練「ビースト・バラックス」にしろ、グリーンベレーで行われる過酷な選抜試験にしろ、それらをやり遂げて優秀な成績を残すのは「才能がある」「有望だ」とされた人ではなく、そして「体力」「適性がある」とされた人でもなく、挫折しても諦めずに「やり抜く力」を持った人たちだったそうです。

 これは軍隊だけに限らず、ダックワースさんがシカゴの公立学校と行った数千名の高校2年生に対する調査によれば、「やり抜く力」が高い生徒ほど進学率が高いことがわかっています。

 グリットをその頭文字をとって、次の4つの要素に分解できると言います。まず、困難、逆境にめげない「度胸(Guts)」。次に、挫折から立ち直る「復元力(Resilience)」。3つ目が、率先して事にあたる「自発性(Initiative)」。そして、やり抜く「執念(Tenacity)」だと言います。

 また、ダックワースさんは、グリットを持った子供を育てるために1番役立つと思われる、「グロースマインド・セット」という考え方を引用しています。

 「グロースマインド・セット」というのは、スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック博士が発展させた考えで、内容としては「知能は生まれつき固定されたものではなく、後天性のもの、努力を重ねることによって変えることができるものである」という考え方です。

 ドゥエック博士の研究では、子供たちに脳と知能の発達について予め学習させ、知能は生まれつきのものではなく、挑戦し続けること、努力することによっていくらでも伸ばすことができると信じさせた後に難しい問題を解かせると、子供たちは難しい問題に対しても失敗を恐れず、自ら進んで挑戦しようとすることが分かりました。

 なぜなら、彼らは失敗することについて、致命的なものではないと知っているからです。ですからこの「グロースマインド・セット」という考え方は、どうすればグリットを育てられるかを説明するに適した考え方と言います。

 起業家、ビジネスパーソン、アスリート、アーティスト、様々な分野で多大な成果を上げた「成功者」に共通するのがこのGRITであると言います。イチローは才能や適性よりも、情熱を維持し、粘り強く続ける力の生み出したプロフェショナルと思います。

 継続こそ力なり、こころして生きたいと思います。

以上

 

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